フェルト制作アトリエの春夏秋冬

チホレーヌのブログ

「円めがねのひつじ歳時記」

帽子作りのこと、素材のこと、羊やフェルトに関する資料、本建て正藍染めなど、四季折々、フェルト作家のアートな暮らしを綴ります。

フェルトバッグの作り方:肩紐、ポケット、縫わずに一体化


フェルトの特性は、繊維同士が密に絡まることによって一枚のシームレスで(縫い目の無い)丈夫な布地になることです。

ですので、バッグも衣類も帽子も、針と糸を一切使わずに立体的な形を自由に作ることが可能です。

写真はこの特性を活かしたバッグです。肩紐も内側のポケットも縫うことなく一体化しています。

間口には可動式の肩紐が通してあり、紐を引くことでぴったりと口が閉じる仕組みです。

帽子と違い、バッグは物を入れて運ぶための道具ですから、何より頑丈でなければなりません。

では、沢山羊毛や獣毛を使ってフェルト化すればいいのかというと、、

それでは分厚く重たくて、間口も硬く開き難くなり、大きさの割に物が入りません。

それを解消するには、毛の選び方を工夫することです。

スケールの数、弾力性や伸縮性の違い、繊度、飼育や毛の保管状態、産地の違いなどありますが、

簡単な仕分けの方法は、試しにいくつかの品種の原毛を手に取り握ったり引っ張ったりして、毛質を感じてみることです。

強い弾力を感じるものもあれば、しなやかだけど頼りないような薄っぺらく感じるものもあるでしょう。

(Heartfeltersのワークショップでは、体感して理解することや感覚を目覚めさせることを大切にしています。)

試しに、羊毛10gを縦横20センチの範囲に敷き詰めて、2分毎に向きを変えて全方向からローリングしてみましょう。

伝統的にフェルトが暮らしに息づいている国々で作っているもの、例えば丈夫なブーツや敷物などに使われている

モンゴリアンシープやフィンシープなら硬くて丈夫な物ができるでしょう。

コリデール、スコティッシュ、リンカーン、クロスブレッド、メリノも比較してみると縮絨の違いを実感できて面白いです。

少し大きめのフェルトのコースターに仕上がりますので、天日で乾かしたら、感触を確かめてみます。

模様は二層構造になっていて、浮き彫りにしたい部分の毛とベースの毛が交じり合わないように作ります。

張り付けたり縫い付けたりせずに、自由に立体的に描くことが出来ます。

丸い紐の肩紐は肩に食い込んで長時間の使用はつらいですよね。

肩に掛けたり手に握った時の感触が心地良いようにと、たくさんの優しさが込められた形状です。

ステッチはお使いになる方のお好みをお伺いして、イギリスのウール糸で飾りのステッチを刺しました。

上下の色はバーガンディとネイビーの二色にしています。

あなたのバッグに向く毛はどれでしょう?

用途によって素材と形が変わりますので、ベストな毛の選択は使う人によっても変わります。

使う羊毛の重さは小ぶりのバッグで100gを目安に、毛やデザイン、構造を変えて、是非いくつか作ってみてくださいね。

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