フェルト制作アトリエの春夏秋冬

チホレーヌのブログ

「円めがねのひつじ歳時記」

帽子作りのこと、素材のこと、羊やフェルトに関する資料、本建て正藍染めなど、四季折々、フェルト作家のアートな暮らしを綴ります。

国によって異なる羊毛、フェルトの活用


ChiholaineはSheep to Hat(羊から帽子へ)と謳ってる通り、羊の毛を原料にして帽子を作っています。

フェルトを初めて作る方には、アトリエに掛けているデロールの学校博物館掛図

“LA LAINE” Musée scolaire, Les Fils d'Emile DEYROLLE , 1866年(現在パリの46 rue du Bac, 7eme)を通して19世紀後半の小学校の子供たちが学ぶのと同じように、羊毛がどのように形を変え人の暮らしに役立っているのか簡単にご説明しています。

右上には原毛を梳くカーダー(私も少量のサンプル制作時に使います)、

フェルトのベレー帽!、室内履き、手編みのソックス、肌着、ブランケット、マットレス、コート、ポンチョ、

糸紡ぎ(アトリエには2台あり、カーディガンを編む前に紡いでいます)。

活用方法は様々、これら全て羊さんから。有難いことです。

また、フェルトは国によってもメインで作られているものが異なります。

欧米のフェルターは薄い布フェルト(Nuno Felt)やニードルフェルトを作る方が多く、

中央アジアではPencil rovingやPre feltで模様が描かれた分厚くて丈夫な敷物や、白い原毛のゲルが作られています。(国内では大阪の民博に展示されています)

トルコでは厚手の外套や帽子が作られます。北イタリアの山岳地帯のでは、羊飼いさんが大きなマント着ていました。

クロアチアでは、編んでから縮絨したニット帽やフェルトのポーチがお土産に売られています。

羊の国ニュージーランドでは圧倒的にニッターが多いので、なんとフェルトを作る人はほとんど見かけません。

田舎町のOpen Craft Dayにいらしたご年配の方々に私がフェルトを作っている事を話すと珍しがられるほどでした。

そこでは、おじいさんがLatch Hookを慣れた手つきで器用に引いて、白、茶、焦げ茶のフリース原毛のラグを作っていました。

日本はチクチクとかトントンと刺すニードルフェルトが主流になっているようですが、

工業用に鋭くとがったフェルト針は人の手の動きに折れ易く、刺せばとても痛くて(Stinging nettleに触るほうが後を引きますが、泣)、

私には、昔ながらの伝統的ウェットフェルトを実用的なアートとして追求するほうが性に合っているようです。

国内には、正倉院に花氈(かせん)が保管されています。(ウェットフェルト技法によるものだと数年前に明らかにされています。)

栃木県の濱田庄司記念益子参考館には、蒙古絞り(美しい十字の文様)が施された敷物が保管されてどなたでも見学することが出来ます。

異なる色に染め重ねた文様がとても目を引きます。

他の国々のフェルト事情をご存知の方は、是非お知らせください

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